体脂肪率を毎日計測しているという方は、ご自身が内臓脂肪型か皮下脂肪型かをしっかりと把握していますか? 生活習慣病の予備軍としてより危険度の高い内臓脂肪型の肥満かどうかをチェックし、早い段階で対処するために、自分の体型をもう一度見つめなおしてみましょう。
身体に蓄積される脂肪には、見た目に現れやすい部位、付きやすさや落ちにくさなどの性質が異なる2タイプがあります。
女性に多く見られるのが、お尻や太もも、下腹などに付きやすい皮下脂肪。皮膚のすぐ下に蓄積される脂肪で、肌の表面からつまむことができるという特徴があります。生活習慣病などに直接的な影響は少ないとされていますが、女性にとっては体型を崩す大敵です。
もうひとつ、30代以降の男性に多いとされているのが内臓脂肪。腸などの内臓の周りに蓄積される脂肪で、皮膚の表面からはつまむことができません。手足は細い痩せ型の人でも、お腹だけがポッコリ出てきたり、ウエストだけが太くなったな…と感じたら要注意。内臓に直接影響を与え、生活習慣病の原因となる危険な脂肪です。
先に述べたように、皮下脂肪型と内臓脂肪型では、脂肪が蓄積されやすい部位が異なるので、体型の違いで判断することができます。
太ももやお尻、お腹周りなどの下半身を中心に、万遍なく脂肪が付いているタイプは、皮下脂肪型肥満。下腹やわき腹、腰回りなどにつまめるお肉がある場合は、この皮下脂肪型であると考えてよいでしょう。
一般的に女性に多い肥満のタイプで、下半身に脂肪が多くつくことから洋ナシ型肥満とも呼ばれます。
逆に、皮膚の表面にはつまめるお肉がないのに、お腹だけがポッコリ出ているタイプは内臓脂肪型。ウエスト周辺だけが太くなることから、リンゴ型肥満とも呼ばれています。中年以降の男性に多いタイプですが、閉経後には女性にも増えてくるそうです。
どちらのタイプの肥満も、身体へ大きな負担となることに変わりありませんが、より危険度が高いのは内臓脂肪型であると言われています。
内臓の周りに蓄積される脂肪は、様々な臓器に悪影響を与え、生活習慣病の引き金となってしまうことも。内臓脂肪型肥満の方は、いずれ脂質異常や高血糖、高血圧などの症状が出て来る可能性が高いとされているのです。
内臓脂肪は、糖質と脂質の多い食事、運動不足、喫煙や飲酒過多などで付きやすいので、日本人の多くが内臓脂肪を溜めやすい状況にあると言えますね。
しかし、内臓脂肪は皮下脂肪に比べて、蓄積されやすいかわりに落ちやすい脂肪であるという特徴もあります。皮下脂肪は長期間のダイエットや運動を続けなければ落とすことが難しいのですが、内臓脂肪は少しの生活改善で、劇的に減らすことも可能です。
自分自身の体型や体脂肪率をチェックして、「内臓脂肪型かも…」と思い当たった方は、さっそく今日から生活改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。