日ごろから食事には気を付けているものの、運動まではできない…という人はいませんか?
自転車やランニングがブームとなってはいますが、一方で、運動がキライな人も含めて、慢性的に運動不足を感じている人は多いことでしょう。そこで、運動量が足りていない人でもダイエットを成功させるポイントについて解説してみたいと思います。
私たちの身体は、生命維持のために使われるエネルギーである基礎代謝の他に、運動によってもエネルギーを消費しています。運動と言っても、マラソン、ウォーキング、水泳などのスポーツのことだけを指しているわけではありません。掃除機をかけたり洗濯物を干したりといった家事、デスクワークや営業回りなどのお仕事で身体を動かした場合も、スポーツするのと同様にエネルギーを消費しているのです。
ですから、ダイエットを成功させるために、1日の消費カロリーと摂取カロリーのバランスを取ろうと考えた時に考慮すべきなのは、体格や年齢に応じた基礎代謝量に日常生活の活動量をきちんと加味して、1日の消費カロリーを正確に把握することです。日常生活でどれだけ身体を動かしているかを活動レベルに照らし合わせ、レベルに応じた指数をかけることで、1日に消費しているであろうカロリーをより正確に知ることができます。
活動レベルは、3段階から4段階に分けられることが多いようです。ここでは、一番わかりやすい3段階のレベル分けをご紹介しましょう。
では、ご自身の基礎代謝量と活動レベルから、1日の消費カロリーを計算してみましょう。次の計算式で求めることができます。基礎代謝量は「基礎代謝が低い」ページで算出した値を入力してください。活動レベルの指数は下の表を参照してください。
消費カロリー(kcal)=基礎代謝量(kcal)×活動レベル
年齢 | 活動レベル1(低) | 活動レベル2(中) | 活動レベル3(高) |
---|---|---|---|
15~17歳 | 1.55 | 1.75 | 1.95 |
18~69歳 | 1.50 | 1.75 | 2.00 |
日ごろから運動不足を自覚している人は、今すぐ激しいスポーツを始めなければいけないわけではありません。いつも運動する習慣のない人が、いきなりマラソンを始めたところで継続できませんし、重度な肥満症の方なら激しい運動が身体への負担となってしまう危険もあります。
例えば、上記で紹介したような、日常生活における活動レベルを上げる努力をするだけで、意外と運動量を増やすことができます。いつもは座ってテレビを見ることが多い人は、立ったりストレッチしながら見る、そんな些細なことであっても、確実に運動量としてカウントすることが可能です。日常生活の合い間に、運動するチャンスはいくらでも潜んでいるわけです。
さらに、自分の体格や運動量を加味して、1日の消費カロリーを正確に把握しておけば、その数字を目安に摂取カロリーをコントロールできるので、効率的なダイエットができます。
1日の消費カロリーを目標に食事量を減らすダイエットを自己流で行っていると、大抵の人は栄養バランスが崩れてしまいます。特定の食品ばかりを取ったり、ダイエット用の補助食品ばかりを取っている人をよく見かけますが、それでは身体へ悪影響があるだけではなく、確実に基礎代謝が落ちてしまいます。
運動量を増やす方法にしても、上手にコントロールしながら行わないと、肥満体型の方は膝や腰を痛めたり、心臓へ負担をかけてしまうこともあります。自己流のダイエットは、必ずしも健康になれるとは限らず、かえって身体への害となることもあるのです。
そこで、ぜひとも利用したいのが、肥満外来やダイエット外来などの専門家のサポート。医師や栄養士、薬剤師などが、ひとりひとりの体格や体質、生活習慣などを診断してくれて、適切な食事法や摂取カロリーのコントロール、運動方法などを指導してくれます。確実に減量効果をあげるだけでなく、健康な身体を手に入れることができるのです。